テンペル第1彗星(9P)
ドイツ生まれのフランスで活躍した天文学者、エルンスト・ヴィルヘルム・レベレヒト・テンペルさん(Ernst Wilhelm Liebrecht
Tempel,発見時はフランス・マルセイユ天文台に所属)は、1867年4月3.90日(世界時)、てんびん座に淡く拡散した彗星を発見しました。 後の計算によると、発見時の彗星は地球から0.71AU、太陽から1.64AUの位置にあったことがわかっています。 視直径4〜5分角で中心部に数個の小さな星が点滅しているように見え、ほんの少し集光していた、と述べています。 公転周期は木星の摂動の影響で変動しており、1881年までは5.68年だったのですが、2014現在では、5.5年となっています。周期変動が激しいため、1898年から1967年まで一時消息不明となったこともあります。 テンペル第1彗星へは、2005年7月4日にアメリカの探査機ディープ・インパクトが接近し、370kgの銅・アルミ製の衝撃弾を撃ち込んで、生じるクレーターと塵を観測し、彗星の核を本機及び衝撃弾に搭載されたカメラで撮影することに成功しています。 |
2011-07-11 古山茂 |