アイソン彗星(C/2012 S1)
2012年9月21日(世界時)、ベラルーシのヴィタリー・ネフスキーさん(Vitali Nevski)とロシアのアルチョム・ノヴィチョノクさん(Artyom
Novichonok)は、国際科学光学ネットワークのキスロヴォツク天文台(Kislovodsk Observatory,ロシア)にある40cm反射望遠鏡(Santel反射望遠鏡,F3)を用いたCCD観測で、かに座方向に18.8〜19.1等の移動天体を発見しました。 その晩は曇っていたのですが、薄明前に30分ほど晴れた時を狙っての撮影でした。 基本的に彗星には発見者の名前が付けられるのですが、今回場合、発見の報告はMPC(Minor Planet Center:小惑星センター)のNEOCP(NEO Confirmation Page:地球接近天体の確認ページ)ウェブサイトに載ったものの、その時点では彗星か小惑星かわりませんでした。 ノヴィチョノクさんは、1.5m(f/8)反射望遠鏡のあるマイダナク天文台(Majdanak Observatory:ウズベキスタン)にフォローアップ 観測を依頼し、その確認観測で彗星と判明したのですが、その時は既にNEOCPのウェブサイトを見た複数の観測者が彗星と報告していました。 このような事情があり、この彗星の名称は、発見者ではなく、国際科学光学ネットワーク(International Scientific Optical Network)の名前を取って、アイソン(ISON)彗星と命名されることになりました。 2013年11月29日(日本時)に太陽から0.01247天文単位(約190万キロメートル)という近距離に接近し、マイナス等級になると期待されていましたが、彗星核が小さかったためか、太陽熱により核が崩壊し消滅してしまいました。 |
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