ヴォルフ・ハリントン彗星(43P)
ドイツのマックス ヴォルフ氏(Max Wolf ,ドイツ人なのでドイツ読みで「ヴォルフ」とします)は、ハイデベルグのケーニッヒシュトゥール天文台(Königstuhl
Observatory )において、1924年12月22.83日(UT)に新彗星を発見ました。 この発見は、写真によるもので、ヴォルフ氏は、翌日の23.87日に、おうし座の中をゆっくりと移動しているのを確認しています。 この彗星は、短周期彗星であることがわかりましたが、翌1925年2月14日の観測を最後に見えなくなり、その後は木星の摂動により、軌道が変わったものと思われ、行方不明となりました。 1951年10月4.30日(UT)にアメリカのロバート・G・ハリントン氏(Robert G. Harrington)がナショナル・ジオグラフィック・パロマー天文台天空探査において、16等の新彗星を写真により発見しました。 当時の天文学者の中には、この新彗星は1924年のヴォルフ彗星の回帰ではないか、との見解もありましたが、反対意見も多く、決着が着きませんでした。 ハリントン彗星は、1957年に回帰し、この時に詳しく観測された結果、ヴォルフ彗星とハリントン彗星は、同一のものとわかり、この彗星の名前は、「ヴォルフ・ハリントン彗星」となりました。 現在の周期は、6.46年とされています。 |
2008-11-6 古山茂 |