ゲーレルス第2彗星(78P) 

アメリカのアリゾナ大学 月惑星研究所(Lunar and Planetary Laboratory)所属のゲーレルス氏(Tom Gehrels)は、パロマー天文台の122cmシュミット望遠鏡で撮影した小惑星捜索の乾板を検査している時に、この彗星を発見しました。
1973年9月29日,30日,10月4日,5日に撮影した乾板上にその拡散した彗星の像が記録されていたのです。
光度は15〜16等で、およそ2分角の扇状に広がった尾を持っていました。
10月31日、天文電報中央局のマースデン氏(B. G. Marsden)は以下のように正式に発表しています。
「現時点ではこの彗星の軌道は、放物線と楕円の両方の可能性があり、もし後者の場合は、周期8.76年である。」
しかし、この軌道は多くの発見直後の不確かな観測を含んだデータによるもので、その後、11月7日に、マースデン氏は、近日点11月30日で周期が7.93年であると、もっと正確な軌道を公表しました。
この軌道計算によると、この彗星は1971年に木星から0.9AUの距離に接近して通り過ぎ、その前の周期が8.5年であったものが、その時の摂動により周期が7.93年になったことも明らかになりました。
また、パロマー天文台の46cmシュミット望遠鏡で9月28日に撮影された乾板に、発見前の画像が写っていたことも公表されています。光度は、16等と見積もられています。
2014年現在の周期は、7.2年とされています。


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2011-09-27
78P/ゲーレルス第2彗星  2011/9/27
古山茂
     





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