チュリュモフ-ゲラシメンコ彗星(67P)

1969年の中ごろ、当時ソ連のアルマアタ(現カザフスタンのアルマトゥイ)にあるアルマアタ天体物理研究所へ、キエフから来た数人の天文学者が彗星捜索を行っていました。
まだアルマアルタに滞在中だった9月20日、クリム チュリモフ(Klim Ivanovic Churyumov )は、スヴェトラナ ゲラシメンコ(Svetlana Ivanovna Gerasimenko )が9月11.92日にコマ・ソラ彗星(32P/Comas Sola)を撮影した写真を検査していたところ、写真乾板の端に彗星状天体を発見しました。
当然彼はその時、その天体をコマ・ソラ彗星と思い込みましたが、キエフへ戻ってからその写真乾板を詳しく調べてみたところ、10月22日になって、その天体はコマス・ソラ彗星の予想位置から1.8度も離れていたことがわかり、別の天体の可能性が高くなりました。
さらに乾板をもっとよく調べてみたところ、予想位置にコマス・ソラ彗星がかすかに写っているのを見出し、この天体は新彗星であることが明らかになりました。
彼らは、この新彗星を13等と見積もり、淡い0.6分角のコマと約0.3分角の中央集光がある事、またPA280°に淡い尾が1分角伸びている事も述べています。
そして、その後の観測から、この新彗星は6.57年の周期彗星である事が判明しました。
また、ヨーロッパ宇宙機関 (ESA) が2004年に打ち上げた探査機「ロゼッタ」から分離された着陸機「フィラエ」が、2014年11月13日、この彗星に軟着陸して、表面から写真など種々のデータを送って来ました。
これは世界で初めての彗星軟着陸となりました。


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2008-12-10

古山茂
2009-3-30

古山茂
2009-4-2

古山茂
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古山茂
2009-4-29

古山茂
2021-10-03
67P 2021/10/03
野口敏秀
2021-10-30
67P 2021/10/30
野口敏秀
2021-11-11
67P 2021/11/11
野口敏秀
  2021-11-27
67P 2021/11/27
野口敏秀
  2022-01-04
67P 2022/01/04
野口敏秀
   


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