スローター・バーナム彗星(56P)
アメリカにあるローウェル天文台のチャールズ・スローターさん(C. D. Slaughter)とロバート・バーナムさん(R. Burnham,
Jr.)は、恒星の固有運動調査のために、口径13インチ(約33cm)写真望遠鏡を使って撮影した写真プレートを調べていました。 1959年1月27日、この2人は1ヶ月半ほど前の、1958年12月10.16日(世界時)に撮影したプレートに、新彗星を発見しました。 光度は16等と推察され、集光はあるものの拡散している、と彼らは報告しています。 その後、12月10日、11日、12日、13日、15日撮影の計8枚のプレートにも写っていることが確認され、それをもとに軌道計算がされ、近日点1958年8月4.53日、周期11.18日であると算出されました。 それをもとにローウェル天文台では1959年1月末の推定位置を捜索しましたが、なかなか見つかりませんでした。 そしてやっとのこと、2月2.12日(世界時)にルーマー女史( E. Roemer)が写真撮影に成功しました。 彼女は、約18等の恒星状中央集光の周りに、わずかだがコマの痕跡がある状態、と述べています。 以後は、アメリカのリック天文台が4月まで追跡観測をし、3月3日に19等、4月9.16日(世界時)が発見年の最後の観測となりました。 現在の周期は11.5年とされています。(2018年現在) |
2016-10-14 古山茂 |
2016-10-25 古山茂 |