ピゴット・リニア・コワルスキー彗星(226P) 

1783年11月19.96日(世界時)、イギリスのピゴットさん(Edward Pigott)は、くじら座に新彗星を発見しました。
「視直径2〜3分の星雲のような感じで、性能が良くてもオペラグラスでは見えない。とても淡い核は見るのが非常に困難である。」と述べています。彼は11月20.95日(世界時)に確認観測をしています。
この彗星はピゴット彗星と命名されましたが、当時の観測技術の精度があまり良くなかったため、以後この彗星は見失われてしまいました。
220年後の2003年1月5日、アメリカのリニア(リンカーン地球近傍小惑星探査,LINEAR:the Lincoln Near Earth Asteroid Research)のチームが、口径1mの望遠鏡を使って得られた3枚の画像に18.4等の小惑星天体を発見しましたが、その後の観測で彗星と判明したので、リニア彗星:C/2003 A1 (LINEAR)と命名されました。
220年前のピゴット彗星の再発見でなないかとの提案がありましたが、両者に明確な関連性を見つけることがで見なかったため、この提案は保留となっていました。
2009年9月10日(世界時)、アメリカのカタリナスカイサーベイで得られた画像から、コワルスキーさんが18.3等の新彗星を発見しました。
発見後の詳しい観測により、この彗星と2003年のリニア彗星、226年前のピゴット彗星は同一の彗星であることが明らかになり、この彗星は「ピゴット・リニア・コワルスキー彗星(226P)」と呼ばれるようになりました。
周期は、7.3年とされています。(2018年現在)


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2016-10-14
226P(Pigott-LINEAR-Kowalski)-1
古山茂
2016-10-24
226P(Pigott-LINEAR-Kowalski)-2
古山茂
2016-10-25
226P(Pigott-LINEAR-Kowalski)-3
古山茂 
 





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