V2672 Oph(へびつかい座新星2009)
分類:新星(N)
<新星の特徴>
激変変光星の1種であるが、他の類似の激変変光星と区別するために古典新星 (classical nova) と言うこともある。
超新星と名前が似ており、大きく分類すれば同じ激変変光星であるが、原理は大きく異なる。
新星 (N) は、赤色星と白色矮星が近接連星を形成している場合に爆発を起こすことで発生する。
従って、新星は「新しい星」が生まれる現象ではなく、また、「新星」という名を含むが、超新星、矮新星、X線新星、高輝度赤色新星は、
新星ではないので注意が必要。

<V2672 Ophについて>
山形県山形市の板垣公一さんは、2009年8月16.515日 (世界時) の観測から、へびつかい座に10.0等の新星を発見。
口径21センチメートル反射望遠鏡(f/3) を用いたCCD観測 (限界等級15等) により撮影された複数枚の画像からの発見。

観測報告集計表について
(VSOLJ:Variable Star Observers League in Japanの観測報告フォーマットに準じています)
変光星名 一般的に3文字からなる星座符合+変光星名で表記。

新星は,星座名+novaと表記。 超新星は超新星の命名法による。
 例) 2000年いて座新星 → SGRnova2000
    1994年いて座第二新星 → SGRnova1994-2
    超新星1987A → SN1987A

星表(GSC、ヒッパルコスなど)のものは星座名を省略。
例) NSV00895 (疑変光星カタログの895番目の登録星)
   HIP033789 (ヒッパルコスカタログによる名前)
   GSC2135.1730 (GSCカタログによる名前)
   M87 (メシエカタログの87番目の登録天体)
   NGC4151 (NGCカタログの4151番目の登録天体)
観測日時 翌日の6時までは前日と考えて30時間制を採用。 例) 1月2日の午前2時 → 1月1日の26時
観測時間は、12桁(年月時分)か14桁(年月時分秒)で表記。
例) 2009年1月2日午前2時34分 → 2009 01 01 26 34
   2009年1月23日午後23時45分59秒 → 2009 01 23 23 45 59
写真やCCD観測等では,露出の中央時刻を使用。
光度 光度値+光度体系記号で表記。光度値は値を10倍して表記。
光度値が不正確な場合は値の後にコロン(:)を付ける。
目標天体が見えないときは,その星野で見える最も暗い星を調べ,その光度値の前に(<)を付ける。
例) 14.9等(不正確) → 149:
   目標天体は見えず。視野内に見えた最も暗い星は15.1等 → <151

光度体系記号は眼視観測では不要で、下の例を参照。
例) 眼視観測で5.9等 → 59
   写真観測で10.5等 → 105p
   CCDノーフィルタで12.56等 → 12.56C (CCD等で少数2桁以下まで精度がある場合は、10倍せずにそのまま表記)
観測者 観測者名は、VSOLJ (Variable Star Observers League in Japan)の観測者コードを使用。
観測者コードがない場合は、英字にて掲載。
<このページに出てくる観測者コード> 古山茂(S.Furuyama)


変光星名 観測日時 光度 観測者
OPHV2672 2009 08 19.50917(UT) 123C S.Furuyama