η Gem (ふたご座η星)
分類:半規則変光星(SR型)+食変光星(EA:アルゴル型)
<SR型の特徴>
ミラ型より周期性が悪く、スペクトル型がF型からM・C・S型の巨星〜超巨星で、動径脈動により長周期の変光を示す脈動変光星。
周期は20〜2000日、中にはそれ以上のものもある。光度曲線の形は様々。
変光範囲は0.0数等〜数等だが、普通は1〜2等。
赤色巨星のものは規則性の高いSRA型と規則性の低いSRB型に分けられる。
赤色超巨星のものはSRC型と呼ばれ、周期が長く、規則性はSRB型よりもさらに低い。
また、スペクトル型がF、G、K型で黄色〜オレンジ色の巨星・超巨星はSRD型と呼ばれ、周期が短く、規則性が高い。
<アルゴル型の特徴>
食変光星の型の1つで、食変光星とは連星系になった2つの星がお互いに隠し合って変光する。
光度変化は規則的に変化し、数時間ほどで光度を変える星も多い。
食変光星は光度曲線の形から,アルゴル型(EA),ことβ型(EB),おおぐまW型(EW)の3つに分類され,また連星系の形態から,
分離型(D),半分離型(SD),接触型(K)に分類される。
D型とK型は,さらにDM,DS,DW,KE,KWに細分類され,これ以外にも連星系を作る恒星の特徴から様々なタイプが定められている。
アルゴル型 (EA)は、食(主極小と第二極小)のとき以外は光度変化が起こらない型で,二つの星が比較的離れている連星。
明るい星が暗い星に隠されると主極小が起こり,暗い星が明るい星に隠されると第二極小が起こるのが特徴である。

<η Gemについて>
SRA型と+EA型の2つの性質を持つ。 234日を周期に3.15等〜3.9等の範囲で変光するとされる。
食(EA)の詳細については不明なことが多い。距離は350光年。

観測報告集計表について
(VSOLJ:Variable Star Observers League in Japanの観測報告フォーマットに準じています)
変光星名 一般的に3文字からなる星座符合+変光星名で表記。

新星は,星座名+novaと表記。 超新星は超新星の命名法による。
 例) 2000年いて座新星 → SGRnova2000
    1994年いて座第二新星 → SGRnova1994-2
    超新星1987A → SN1987A

星表(GSC、ヒッパルコスなど)のものは星座名を省略。
例) NSV00895 (疑変光星カタログの895番目の登録星)
   HIP033789 (ヒッパルコスカタログによる名前)
   GSC2135.1730 (GSCカタログによる名前)
   M87 (メシエカタログの87番目の登録天体)
   NGC4151 (NGCカタログの4151番目の登録天体)
観測日時 翌日の6時までは前日と考えて30時間制を採用。 例) 1月2日の午前2時 → 1月1日の26時
観測時間は、12桁(年月時分)か14桁(年月時分秒)で表記。
例) 2009年1月2日午前2時34分 → 2009 01 01 26 34
   2009年1月23日午後23時45分59秒 → 2009 01 23 23 45 59
写真やCCD観測等では,露出の中央時刻を使用。
光度 光度値+光度体系記号で表記。光度値は値を10倍して表記。
光度値が不正確な場合は値の後にコロン(:)を付ける。
目標天体が見えないときは,その星野で見える最も暗い星を調べ,その光度値の前に(<)を付ける。
例) 14.9等(不正確) → 149:
   目標天体は見えず。視野内に見えた最も暗い星は15.1等 → <151

光度体系記号は眼視観測では不要で、下の例を参照。
例) 眼視観測で5.9等 → 59
   写真観測で10.5等 → 105p
   CCDノーフィルタで12.56等 → 12.56C (CCD等で少数2桁以下まで精度がある場合は、10倍せずにそのまま表記)
観測者 観測者名は、VSOLJ (Variable Star Observers League in Japan)の観測者コードを使用。
観測者コードがない場合は、英字にて掲載。
<このページに出てくる観測者コード> 西山洋(Nyh)


変光星名 観測日時 光度 観測者
GEMeta 2008 01 04 22 10 31 Nyh
2008 01 05 21 54 31 Nyh
2008 01 06 22 16 31 Nyh
2008 01 08 18 22 31 Nyh
2008 01 09 22 01 31 Nyh
2008 01 10 22 35 31 Nyh
2008 01 27 18 46 32 Nyh