水星の日面経過(2006,11,9)
2006年11月9日に水星の日面経過(日面通過,太陽面通過)が見られました。 これは水星が太陽面を通っていく現象のことで、金星の日面経過ほどではありませんが、珍しい天文現象の1つといえます。 水星の日面経過は、100年間で13回程度の割合で起こりますが、前回日本において観測されたのは2003年5月9日のことです。 将来は、2016年、2019年と水星の日面経過が起こりますが、どちらも日本では夜間のため、見ることができず、日本で次に水星の太陽面通過を見ることができるのは、26年後の2032年11月13日のこととなります。 今回は、水星が太陽に入り込んだ状態で日の出となり、太陽面から出て行くまでを見ることが出来ました。 下の写真の矢印の先の黒い点が水星です。とても小さいですね。。。 左下の大きな黒いものは、太陽黒点です。 この日から1週間程度で肉眼黒点に成長しました。 |
2006年11月9日 8:45頃 撮影地:茨城県牛久市 望遠鏡:タカハシFC-60(可視光)+コロナドP.S.T.(Hα) 上記別々の望遠鏡でそれぞれコリメート撮影したものを合成 |
撮影者: 久保庭敦男 |
通常の望遠鏡(口径60mm)で撮影した太陽像と太陽のプロミネンス、フィラメント、活動領域、 プラージュ、黒点、フレアといった多くの対象を観察することができる太陽観測用望遠鏡 「コロナドP.S.T.」で撮影した太陽像との合成写真です。 当日の太陽プロミネンスや表面の様子が良くわかります。(補足文:管理人) |
06:35 日の出約19分後 (水戸日の出直後は像が乱れて不可でした) < |
06:46 最小角距離から約3分後
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09:00 第3接触前約8分前
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09:08 第3接触 数十秒前 |
上の写真の水星部分の拡大
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09.08.7 第3接触〜第4接触の中間 |
上の写真の水星部分の拡大
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09:09過ぎ 第4接触直前のズーム拡大写真 |
上の写真の水星部分の拡大
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機材等:FSQ-106(口径106mm屈折望遠鏡)+XL-21+E995 によるコリメート法。 <<撮影者のコメント>> |
撮影者: 藤井徳寿 |